電卓と女性の後ろ姿と文章

自営業の方などの第1号被保険者がもらえる老後の年金は、2018年は満額で月額64,941円(参考元:老齢基礎年金|日本年金機構)。これだけで生活するのは厳しいので、もっと年金額を増やしたいところですよね。

国民年金の年金額を増やすためによく利用されている制度に、付加年金国民年金基金があります。

しかし、どちらを選べば良いか迷ってしまう方も多いでしょう。

そこで、この記事では、付加年金と国民年金基金の違いと選び方、また近年注目を浴びている個人型確定拠出年金(iDeCo)との関係についても詳しく説明しています。

「少しでも老後の資金をおトクに増やしたい!」という方は、ぜひ読み進めていってくださいね。

付加年金と国民年金基金の共通点&相違点

付加年金と国民年金基金、どちらも国民年金に上乗せする年金なのですが、何がどう違うのかわかりにくいですよね。

まずは両者の違いを比較していきましょう。

 付加年金国民年金基金
加入対象者第1号被保険者/任意加入被保険者(65歳以上の者除く)
加入条件国民年金保険料を納付していること(未納・免除・猶予の場合は不可)
途中の掛金払い戻し不可
給付方法定額が支払われる確定給付型
所得控除社会保険料控除で全額所得控除される
物価スライドなし(インフレになると資産価値が目減りするリスクがある)
掛金月額400円上限月額68,000円
途中変更選択肢なし1口目は変更不可。
2口目以降は増減可能
任意解約いつでも可能不可(未納で解約と同じ効果)
受給開始年齢原則65歳(繰り上げれば60歳から)60歳または65歳
受給金額200円×付加保険料納付月数プランにより異なる(例:35歳未満で加入した場合は1口目は2万円の受給)
受給期間死亡するまでの終身終身、またはあらかじめ受給期間が決まっている確定年金

共通点も多くありますが、一番大きな違いは掛金と受給額です。

付加年金は少額で単純であるのに対し、国民年金基金は金額も大きくプランも色々選べるので、より本格的な資産運用になります。

付加年金と国民年金基金は併用できないので注意!

電卓とバツを出す女性

余裕のある方なら、より老後資金を増やすために「付加年金と国民年金基金のどちらも加入したい!」と思われるかもしれません。

しかし、付加年金と国民年金基金は併用できないことになっています。

何故なら、国民年金基金の1口目に既に付加年金が含まれているので、併用すると付加年金に二重に加入することになってしまうからです。(参考元:よくあるご質問(ご加入に関して) |日本年金機構)

ですので、加入する際はどちらか一方を選択する必要があります。

付加年金と国民年金基金、結局どっちがおトクなの?

年金手帳とお札と通帳と虫眼鏡

付加年金と国民年金基金。実は、どちらの方がおトクかは一概には言えません。どちらにもメリット・デメリットがあるからです。

付加年金のメリットとデメリット

まずは、付加年金のメリットとデメリットから見ていきましょう。

<付加年金のメリット>

  • 月々400円で掛金の負担が少ない
  • 受給開始2年でモトが取れる圧倒的リターン率
  • 途中で解約したり再開したりと柔軟に対応できる
  • 国が運営しているので、将来制度が破綻するリスクが小さい
  • 終身年金であること

 
<付加年金のデメリット>

  • 最大の40年間加入しても、もらえる年金額は年間96,000円(月額8,000円)のみ
  • 受給前に死亡したら掛金は掛け捨てとなる(ただし死亡一時金として8,500円受給できる可能性はあり)
  • インフレに弱い

付加年金の最大のメリットは、掛金に対するリターンがものすごく大きいということです。

しかし、そもそもの掛金が小さいので、老後の資金対策としては不十分なのがデメリットです。

なお、付加年金についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もご覧くださいね。

国民年金基金のメリットとデメリット

次に、国民年金基金のメリットとデメリットを見ていきましょう。

<国民年金基金のメリット>

  • 掛金を上限68,000円までで柔軟に変更できる
  • 掛金や加入期間が多いほど年金額を増やせる
  • 掛金が多いほど、所得控除で節税になる
  • 終身年金タイプも存在する
  • 保証付きのプランを選べば、受給前に亡くなっても遺族が一時金を受け取れる

 
<国民年金基金のデメリット>

  • 付加年金と比べるとリターン率が悪い
  • 付加年金と違い国による運営ではなく、また財政状況に鑑みると今後制度が破綻するリスクがある
  • インフレに弱い

国民年金基金のデメリットは、責任準備金が長年不足し続けていることや、加入者数が減少し続けていることなど、財政面での不安要素があることです。(参考元: 事業の概況・状況 |日本年金機構

国民年金基金は途中脱退不可なので、突然資金が途絶えて破綻するということはないでしょう。

ただし、何十年か後に年金を受け取る時、当初予定されていた金額通りの年金が貰えなくなるリスクはあるかもしれません。(といっても破綻リスクは僅少ですけどね。そういう可能性があることだけは知っておいてほしいです。)

このようなデメリットもありますが、自分の事情に合わせてプランが選べ、年金額もそれなりにもらえるので老後資金対策としては有効だと思います。

付加年金にも国民年金基金にもそれぞれメリット・デメリットがあるので、自分の好みや事情と照らし合わせて検討して下さいね。

個人型確定拠出年金(iDeCo)も検討してみよう!

手のひらにiDeco

また、老後資金を増やすために、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」という制度も選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。

iDecoの概要

  • 掛金は小規模企業共済等掛金控除として所得控除される(所得控除という意味では付加年金・国民年金基金と共通)
  • 受け取るときの税金も優遇される(付加年金・国民年金基金と共通)
  • インフレリスクに強い
  • 運用益が非課税(通常の投資は利益が出たら課税される)
  • 口座管理手数料や信託報酬などの費用がかかる
  • 投資商品を自己判断で購入するので、掛金より大きく増えることもあれば、掛金より下回って損になる可能性がある(また、それゆえ基本的に終身年金とはならない)

付加年金・国民年金基金は将来もらえる年金額が決まっているのに対し、iDeCoは運用実績によって受け取れる年金額が変わってくるのが一番の違いです。

iDeCoは節税効果が高く、上手に運用すれば大きなリターンが得られますが、将来の年金額の見通しが立ちにくい上、運用に失敗すれば損になるリスクがあります。

株価チャートと硬貨

また、iDeCoは付加年金・国民年金基金それぞれと併用することができます。(ただし掛金の合計が月額68,000円以下になることが条件)

iDeCoに加入するかどうかも、付加年金・国民年金基金を選ぶ際の判断材料になるでしょう。

なお、iDeCoについては、下記の記事にて詳しく解説していますので、こちらも併せてご参考にしてくださいね。

イデコ(iDeCo)とはなんぞや?メリット・デメリットを踏まえて分かりやすく解説!【記事未了】

あなたにオススメの年金制度はコレ!選び方を解説

指でポイントする女性

老後資金をおトクに増やすためには、それぞれの制度のメリット・デメリットを考慮して、自分の事情に合うものを選ぶのが良いでしょう。

最後に、年金の選び方のポイントをお伝えしておきますので、よかったら目安にしてみてくださいね。

付加年金がオススメの人

付加年金単体では、満額でも年間96,000円(月額8,000円)しかもらえません。

これだけでは老後資金として不十分ですが、そのリターン率の高さと確実性は大きな魅力です。

そこで、付加年金がオススメなのは以下のような方です。

  • iDeCoや個人年金など、メインの老後資金対策を他にしている方
  • 多くの掛金を払う余裕はないが、少しでも備えをしておきたい方

付加年金はリターン率が素晴らしいので、加入しておいて損はないと言えます。

もし併用できるiDeCoに加入している方は、付加年金も併せて加入しておくと良いでしょう。

ただし、掛金の合計が月額68,000円以下にしないといけないので、「付加年金400円」+「iDeCo67,000円」とするのが、節税効果も老後の年金額も高くなるのでオススメです。

iDeCoの掛金単位は1000円単位なので、付加年金+iDeCoの組み合わせの掛金の上限額は月額67,400円となります。(参考元: iDeCoをはじめよう|iDeCo公式サイト

国民年金基金がオススメの人

国民年金基金は付加年金より制度破綻リスクがありますが、公的機関が運営しているのでそれほどリスクは大きくないでしょう。

掛金額も選択肢も多く、老後の保証としては十分戦力になりますので、以下のような方なら国民年金基金がオススメです。

  • 投資に苦手意識があり、iDeCoは検討していない方
  • 掛金の所得控除で、個人年金より節税したい方
  • 老後の計画を立てるために、あらかじめ将来の年金額を知っておきたい方

国民年金基金は、将来もらいたい年金額に合わせて掛金やプランを柔軟に変更できるのがメリットです。

掛金や将来の年金額は国民年金基金の年金額シミュレーションを使って計算することができますので、一度試算してみると良いでしょう。

まとめ

自分にはどちらの年金が合っていると思いましたか?

付加年金と国民年金基金は、そもそも規模が違うためどちらがおトクか比較することは難しいです。

あなたの好みや経済状況、他の老後資金対策の有無などを総合的に判断して、どの年金制度に加入するかを決めてくださいね。

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